戦略の本質

戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ

戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ

「失敗の本質」が旧日本軍の戦略ミス事例集だとすれば、この本は第二次世界大戦以降の戦略の中から逆転の戦略、つまり窮地から勝利へ導いた戦略の事例集となっています。

戦争における戦略とは、政治的な要請を如何に純粋に正しく、確実に遂行するための方針決定であるというようにこの本からは読み取れます。そのためには一筋のブレや迷いがあってはならず、その方針を通す場面においてこそ、そのリーダーのリーダーシップが試さされると言っても過言ではないのでしょう。そして更に言えば、戦術とはその戦略を成功させるための諸処の目論見ということになります。このレベルでそもそもの基本方針のブレが見られるようでは勝てる戦も勝てるわけがないのでしょう。

初めは、今更戦争の戦略論なんてなぁなんって思っておりましたが、基本方針の決定とそれを遂行するリーダシップの重要性を認識させられ、それらはやはり現代の企業経営にも通じるものだと納得するに至るのでした。