京都の空間意匠

京都の空間意匠 (光文社新書)

京都の空間意匠 (光文社新書)

京都の古建築をパターン分けして、どのような空間にて構成されたか分類した一冊。

ただ、”京都の”ではなく”京都にある建築物の”空間なのです。すっかり京都の都市空間についての論評だと思っていたのでここでまずガッカリです。それから、分類分けはよいのですがその空間構成の説明がわかりにくい。言いたいことはだいたいわかるし、それを言葉にするという作業も難しいのはわかるのですが、読んでいてもあまり場景が頭に浮かんで来ません。写真も挿入されてますが、イマイチです。

やっぱり空間構成をパターン分けまでしたのですからそのモチーフを描いて挿入した方がよっぽどわかりやすかったのでは。掲載されている古建築は有名なものもありますが、自分が全く知らなかったものも多く京都の自社仏閣の奥深さを感じさせます。そういう意味では玄人のための建築ガイドといった感じでしょうか。