
- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/12/01
- メディア: 単行本
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特に興味を惹かれたのが、第六次十字軍。圧倒的な戦力を持っていても、決して戦いには頼らず交渉で答えを導きだそうという皇帝フリードリッヒの姿勢には驚きました。しかも30歳前後の時期にです。正に老練な手練です。戦いも少なかったせいか、あまり名前を知ることが少なかったのですが、個人的には獅子心王よりも評価高いです。
それ以外はなんだかオマケ程度に描かれてますね。前回までよりも駆け足気味になってしまったのは、著者があまり興味を持っていなかったからでしょうか。
さて十字軍物語も今回が最後の三巻目となってしまいました。毎年一冊ずつ著されてきたのですが、次のシリーズのお題はなんになるのでしょう。塩野先生もいい御歳なのでそろそろおしまいなのかなぁ。
追記:
このシリーズを読んでいて、中東へ旅をしたいと思うようになりました。しかし世界でも状勢が不安定な地域です。特に今内乱状態のシリア。アレッポなどは相当混乱しているようですし、遺産などとても保護どころではないようです。クラック・デ・シュヴァリエも相当内乱により打撃を受けているようです。非常に残念です。古代より争いの耐えない彼の地が落ち着くことがあるのだろうか。