十字軍物語3

十字軍物語〈3〉

十字軍物語〈3〉

今回は獅子心王リチャードが中心の第三次から始まります。中世のあの時代にイギリスから、中東まで遠征したというだけでもなかなか驚異的だと思ったのですが、そもそもローマの時代からカエサルなどはヨーロッパ・地中海世界を駆け巡っていたのですよね。サラディーンの登場によって、圧倒的形勢不利におかれていたキリスト教側ですが、この三次で盛り返します。

特に興味を惹かれたのが、第六次十字軍。圧倒的な戦力を持っていても、決して戦いには頼らず交渉で答えを導きだそうという皇帝フリードリッヒの姿勢には驚きました。しかも30歳前後の時期にです。正に老練な手練です。戦いも少なかったせいか、あまり名前を知ることが少なかったのですが、個人的には獅子心王よりも評価高いです。

それ以外はなんだかオマケ程度に描かれてますね。前回までよりも駆け足気味になってしまったのは、著者があまり興味を持っていなかったからでしょうか。

さて十字軍物語も今回が最後の三巻目となってしまいました。毎年一冊ずつ著されてきたのですが、次のシリーズのお題はなんになるのでしょう。塩野先生もいい御歳なのでそろそろおしまいなのかなぁ。

追記:
このシリーズを読んでいて、中東へ旅をしたいと思うようになりました。しかし世界でも状勢が不安定な地域です。特に今内乱状態のシリア。アレッポなどは相当混乱しているようですし、遺産などとても保護どころではないようです。クラック・デ・シュヴァリエも相当内乱により打撃を受けているようです。非常に残念です。古代より争いの耐えない彼の地が落ち着くことがあるのだろうか。