北の人名録

北の人名録 (新潮文庫)

北の人名録 (新潮文庫)

北の国から」は本当に心に残るドラマでした。ふとまた見たくなり、ネットでいろいろ辿っていると、あの頃のエッセイを脚本家である倉本氏が出していると聞きつけて読んでみることにしました。

なんというか、あの北の国からの登場人物のモデルはこの人達なのかと思わざるを得ない程パワフルな人達が続々登場してきます。とても生き生きとしていて、過疎化なんってなんのそのといった感じですね。人生を楽しんでいるというか、日々なにかしらのイベントを自分達で産み出していく。そしてそれを楽しめる仲間達がいる。

現実はもちろん、様々な問題があるのだろうけども、とても豊かで人間臭い。倉本氏が東京を離れ、遠い富良野に移り住んだ気がわかるというものです。豊かさは単に、モノの充実ではないのです。心が豊かで満たされていることの方が大切であり、実は難しいことなのです。

人生は何かを選択するものだということであれば、こんな選択肢を取れる余地があると思えるのもまた、幅を広げる楽しみがあって良いと感じるのです。