ビジョナリーカンパニー4

ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる

ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる

ビジョナリーカンパニーも4冊目となり、すっかりシリーズ化されてしまいました。今回のテーマは「自分の意志で偉大になる」です。突き抜けることができた会社と、なぜか低迷を迎えた会社にどのような差があったのかを分析しています。南極点を制覇した冒険家アムンゼンをモデルとして。

偉大な会社とは急激な成長を遂げた会社ということで、本書では10倍型企業などと称しています。確かに2000年以降そのような会社を、特に新興国の会社などで耳にするのですが、本書では残念なことにアメリカの企業して例示していません。しかも知っているのはインテル、あとは多少サウスウエスト航空を耳にしたことがあるぐらいです。韓国とかインドとか、中国など急激に成長したグローバル企業はあまたあるはずで、本書を出したタイミングからすればそれらを対象として取り上げるべきだったのではと思ってしまいます。データが取れなかったせいなのかもしれませんが。痛いのはあのアップルが対象外となってしまっていることですかね。正に偉大なる企業といえるはずなのですが。

そんなわけで、いつも通りの偉大な会社の要因分析としてパターン化されており、わかりやすくはあるのですが、なんとなく腑に落ちないという残念な結果となってしまいました。偉大さの定義として、出てくる企業に共感が持てないためになんとなく違和感の残る読了感となってしまいました。