データサイエンティストに学ぶ「分析力」

データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」

データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」

最近はやっているデータサイエンティストに関する本です。不詳私も10年くらい前にデータ分析に興味を持っていましたが、その際は多変量解析とか連関相関とかでした。その時はデータマイニングとか言っていましたね。その後、Webによるデータ量の増大と、それを受け止める大容量データストア等のIT技術の進歩により、当時考えられていた分析を遥かに超えた分析が出来るようになってきました。

著者は世界的な広告企業であるオグルビィ社の一員として、企業内に埋まっているデータをどのように活用すれば、有効なマーティング活動が出来るかどうかを提案してきました。その経験を本書に著しているのですが、個人的に感動したのが今までになかった手法を自ら編み出し、新しく有効的なマーケティング活動の形として企業側に提案しきっているところです。

現在企業にあるデータは、活用されずに埋もれている訳で、これを活用出来るというのは正に宝を創出する活動に他なりません。その上でWebの世界も広告の一つの手段として捉えており、TVなどの既存の広告手段と併せて比較判断しているのも偏りがなくて興味深いです。ただし、やはりデータの取得のし易さで言えば、Webの世界が断然すぐれているといえるのですが。

私が知っている限り、最近のデータサイエンティストに関する流行の最も先駆けとなるのは本書であると認識しています。私の会社でも専門チームを作って営業に出かけてますが、なかなか実績には結びついていないみたいです。流行っているけれども、なかなかまだそのキャズムを乗り越えていけていないところが現実でしょうか。この技術がもバズワーズで終わらないためにも、今一歩分析が必要なのかもしれません。