生命保険入門

生命保険入門 新版

生命保険入門 新版

今や書店などで著作を目にしないことはない、ライフネットの会長出口氏の著作です。いろんなジャンルの著作がありますが、当然本職である生命保険については最も詳しいのだろうと思って読んでみました。あまり生命保険に関する本など読んだことなかったですから。

本書は生命保険についての歴史や商品性に始まり、生命保険会社の組織や運営方法について記載されています。まぁだいたい一般論的なことが書いてあるので、教科書的に読んでいれば良いかなという程度です。就職活動で生保業界を目指す方はとりあえず目を通しておけば大丈夫かなどいう感じです。

普通の人であれば、「生命保険とどう付合うか」という一章を読めば十分ではないかな。つまり一般消費者として、どのように生命保険と付合って行けばよいかということです。本書ではちゃんと保険の収支について記載してあるので、自分に取ってどのような保険が適しているかきちんと理解することが出来るのです。ここまで具体的じゃなくても良いかとは思いますが。

著者は生保業界の問題として、セールスレディを始めとした営業体制、それから低金利時代に際しての逆ざやや少子高齢化に伴う運用問題を課題として挙げています。それらを含めて、消費者が自分で考えて、自分に適した生命保険を選択出来るようにということでライフネットを立ち上げられたのでしょう。全くその趣旨は正しいと思っているのですが、意外にもその加入者は伸び悩んでいるようですね。そこまで考えて加入する人は少ないということなのでしょうかね。セールスレディの力恐るべしです。