ルールを変える思考法

ニコニコ動画なんかを運営しているドワンゴの会長、川上氏の著書です。元は4Gamersの連載だったのですね。この度KADOKAWA経営統合をされるそうで、その中で優秀な次世代経営者としてKAGAKAWA側から嘱望されているというのがこの川上氏です。その方が何を考えているのか興味があったので、読んでみました。

タイトルはルールを変えるということで、ボードゲームとかネットゲームなどで、自分に有利にゲームを展開させていくために、新たにルールを自分で作ってしまうのが一番よい手段であり、また会社経営にもそれが応用出来るというのが本書の趣旨です。ゲーム好きみたいですね。

でも私が言うのもなんですが、なんともユルいんですよね。例えれば日本の映画と似た雰囲気です。なんとも言えぬほんわかムードが漂っています。Googleと同じ土俵では戦わないし、あえて積極的に海外で打って出るという戦略も出していません。よく言う比較の通り、農耕民族というかお天道様次第という感じで、肉食系Google様とは全く違う路線を進んでいくようです。

よく言えば、敵を作らない感があり、ここら辺が日本の経営者層のおじ様達を安心させてしまったところなのでしょう。出版社というどちらかといえばオールドエコノミー側であるKADOKAWAが次世代を見越してネット系に移行すると考えた場合、次の世代として安心感がある筆者を選んだ理由がそこにあると考えるのは穿ち過ぎでしょうか。