人と企業はどこで間違えるのか?

ビルゲイツ絶賛という言葉につられて読んでみました。初出は60年代であり、実際描かれている出来事は戦前からも含め結構昔のことなので、どれも馴染みがありませんでした。ただそれらの事件はその後現在に続くまで根本的な経済のルールを定めるに至った事件をモチーフにしているので、どれもとても重要なものなのでしょう。

本書は雑誌に掲載されたエッセイを10本まとめたものとなるので、とても読みやすいです。語り口というか、文章の落ち着き方というか、古き良き時代というべきなのかとても好感が持てます。無駄がなく、簡潔な文章。知性を感じますね。歴史は繰り返すという通り、経済事件のそもそもの走りである本書の出来事を知っておくことはいくらか有意義に思えるのでした。