ギリシャ人の物語Ⅰ 民主政のはじまり

ギリシア人の物語I 民主政のはじまり

ギリシア人の物語I 民主政のはじまり

ローマ人の物語を書き終えた塩野先生はきっとそのまま筆を置かれるのだろうと思っておりましたが(もしくは亡くなられる、失礼、、、)変わらずご健在でローマ後の世界を気の赴くまま書き綴られておりましたが、ふと大事なことを忘れていたことに気付かれたようです。そう、ギリシャ世界を描く必要性に。確かに如何にローマに惚れ込んでいようとも、ここまで書いたのであればローマだけでは片手落ちでしたね。

内容についてはもはや書く必要もないでしょう。特にペルシャ戦役はあっという間に読み進んでしまいます。この非常時に人物が出るというのがきっと歴史的に超越した国家の特徴なのでしょう。如何に国内体制を整備していようが、結局は一人の個人に寄ってくるものなのです。映画「300」で描かれたクセルクルスだって決して凡能であったようには思えませんが、相手が悪かったですね。

本シリーズは3冊で描かれるとのことです。ローマで言えば、ハンニバルの来襲とカエサルの登場が一気に来たようなものでしょうか。今後どのような展開になるのか、また年末が楽しみになりそうです。それまでに塩野先生が・・・(以下略)