マイナス金利

マイナス金利

マイナス金利

本書は確か去年の年末くらいには書店に並んでいました。その時はこんな本が出るようになったんだなぁぐらいな思いでした。しかしそれから僅か一ヶ月余りで現実の日銀政策になるとは思いもよりませんでした。まさに筆者の慧眼と運によるものでしょう。

ただ本書は日銀の政策というよりかは、市場で観察されるものからの推論から議論が発展していってます。しかも様々な事象を積み重ねて、丁寧に議論を重ねていっているのでとても説得力があります。

既に今回の日銀によるマイナス金利は、一時のサプライズは産みましたが、期待されるようなプラス効果はほとんどなく、むしろ筆者が危惧しているようなマイナス方向への加速を強めただけとなっているのかもしれません。そのもともとの原因を含め、本書の内容は金融経済に関わる人々は読んでおくべき一冊であると感じました。