卑怯者の島

卑怯者の島　戦後７０年特別企画

終戦記念日ということで、遅ればせながら読んでみました。久しぶりに筆者の本を読みました。なかなか過激な一冊です。夢に出てきそうな。子供にはちょっと読ませられませんね。極限状態を描きたかったのでしょうが、あれほど憎しみ合いながら戦っていたわけではないように感じるのです。

筆者は何を描きたかったのでしょうか。「生」についてでしょうか。「戦争」についてでしょうか。昔の「戦争論」より日本の国土とそれを守ることをとても美しく描いていますが、本書では人間の醜さの方をより強く描くようになっていますね。特に本書では女性の描き方が酷いですね。まぁある程度事実ではあるかもしれませんが。

昔読んだ「戦争論」的な感動はありません。かといって何かを考えさせるほど論理的な考察があるわけでもありません。戦時の「生」と現代の「生」を紐付け、何かを訴えたかったのかもしれませんが、生憎その手法はオッサンとなった私にはなかなか響かなかったのです。