悪いヤツほど出世する

悪いヤツほど出世する

悪いヤツほど出世する

リーダー論です。これほどリーダー教育というものが盛んに行われている中で、職場の従業員満足度というものが向上しないのはなぜなのだろうか。リーダー教育の成果として、何か具体的な数値として計測されていないのはなぜなのだろうかという問い掛けから始まります。オーセンティックなリーダー像は非常に優れた人格者を想定しており、そのような人物がとても望ましいと思うと共に、自分はとてもそのような人物にはなれないと感じてしまいます。

逆に考えれば、確かにそのような望ましいリーダーはそれほど存在しないということも確かなのです。タイトルにあるのは、そんな優れた人物がリーダーとなるわけではないという意味であり、本書はその実証のオンパレードであります。むしろ酷い人物こそがリーダーとなり、その人物達の酷さは通常よりも許容されがちという反証とも言っても良いかもしれません。しかし現実をわきまえ、理想は理想として取り組んでいくべきだというのが最後の結論です。やっぱり現実は辛いものなのですね。