プライベートバンカー

小説かと思ったら、ノンフィクションだったのですね。途中までそれに気づかずに読んでいましたが、なかなか面白かったです。租税回避を目論んで日本を脱出した富裕層がどのようにシンガポールで生息しているかとてもわかりやすいです。今でこそ、シンガポールといえば、そのような資金の集積地となっていますが、それは2000年代以降の政策により変化してきたということなのですね。自分も2005年頃行ったことがありますが、その頃とは大きく変わっているのですね。でも、ちょっとした食以外はあまり大した楽しみがなかった記憶がありますが、それは変わりなさそうです。こんなところに税金逃れのために、何もせず5年もいるのは牢獄にいるようなものです。お金あるのなら税金くらい気にしないで楽しい生活を送れば良いのに。まぁお金のためには手段を選ばない生活を送ってきたからこそ金持ちになれたのでしょうけど。このような富裕層は在日の割合が高いのもそういうことですかね。日本にいるからこそ財産を得られたわけですから、そこに還元すれば良いのにと思うのですが、そういう思考はないのですね。ちょっとソーシャルゲームで当たって資産得て、シンガポールで生活とか、いい生活送ってるつもりなのかもしれませんが、得意面々なのは違うと思いますけどね。

著者は以前巨人のGMをやってらした、清武氏です。残念な解任でしたが、その後でもこのような著作をものに出来るとはすごいですね。次作があるなら期待したいところです。