選択の科学

 

人生は選択だというのはいつしか学んだ事実でした。人生の節目節目で選択があり、その積み重ねが今の自分である認識です。選択には良い選択と悪い選択という良否というのもあるでしょうが、人生を分ける選択というのもあると感じています。あの選択を行ったから、今の自分があり、別の選択肢を選んでいたら別の自分、別の人生が待っている。それをうまく描いた「ミスターノーバディ」という映画がとても好きです。あの選択を行っていなかったら、今の自分はどうなっていただろうかと歳を取るにつれて思ったりするものです。

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ただ本書はそんな哲学的な話ではなく、人間の選択というものがどうなっているかを科学的に分析したものです。自分はよく知らなかったのですが、「白熱教室」としてテレビにも放映された内容だそうで、すでにどこかで聞いたような話でしたが、なるほどなぁと思うものでした。ただ、科学的に選択がどのように構成されているか、ある程度はわかるかもしれませんが、本当に重要な、正しい選択がどうあるべきなのか、どう選べれるべきなのかまでは、科学をもってしても明らかにすることは難しいのかもしれません。最終章のタイトルは「偶然と運命と選択」という言葉が並んでますが、結局人知のなせるところは少ないのかもしれません。