- 作者: 塩野七生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1992/06/01
- メディア: 文庫
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特に信長についてはなるほどなぁっと思う点がいくつか。信長が一向宗や比叡山焼討を徹底したお陰で、その後日本では宗教問題というものが発生してません。世界のいろんなところで悩まされる宗教間のいざこざも、信長のお陰で日本ではおとなしいほどになくなってのです。こんな見方初めて聞きましたよ。それから、秀吉の信長に対する愛情。草履を懐で温めた話や、負け戦のしんがりを引受けた話、本能寺の変で討たれた後の素早い光成討伐などは全て信長への愛がなければ説明付かないと言っています。さすが女性目線。しかも正しいかも。高貴なる者への畏敬の愛。無償の奉仕。これですね。だから信長亡き後、その血筋であるお市方や淀君に執着したのですかね。
それにしても相変わらずの的確かつ、鋭い人力眼ですよ。僕もこんな方のお眼鏡に適うような素晴らしい顔となれるようになりたいものです。まだまだだなぁ。