プアジャパン

 

橘さんの新作、「インフレ生き抜く資本戦略」についてとても期待したのですが具体的な戦略については書かれていません。これからインフレで大変だよ!ってブラック近未来描写で読者を煽った後に書かれているのは、いろんな金融商品の説明です。これ、以前の本にもあったやんって感じです。あとは自分で考えろってことですか、そうですか。っということで実はあまり読むところがないかもしれません。

 

しかし、まぁプアジャパンってタイトルですが実はアメリカ以外の先進国が(アメリカもAI関連以外はそうかもしれませんが)プア化している気がするのですよ。先進国のアドバンテージが20世紀までで終わって、先に先進国になった国々は高齢化と債務の膨れ上がりによって身動きが取れなくなってきている。一方かつての途上国がキャッチアップしてきて、別の意味で世界はフラットになりつつある気がしてます。このインフレはコロナ時に世界的にばら撒いた流動性がコロナ後一気に爆発して物価高騰したのが、なぜか3周半ぐらい遅れでようやく日本に着火したのが大きな原因なんだろうなぁと思ってますが、他国を見てもまだ落ち着かないようなので、日本もまだまだインフレ傾向は続くのでしょう。その場合やるべき手段は"Just keep  buying."なのかなと思います。プアジャパンだろうが、そんな世界をうまく生き抜く人は必ずいるのです。

その家、買ってはいけない

 

不動産にまつわる過ちについて、最近よくある事例を教えてくれます。私も不動産売買はそこそこやったりしてますが、やっぱり騙されてないかなぁというのは常に疑ってしまいますね。特に額が大きいので、やらかしてしまった際のダメージも大きいのが不動産です。場合によっては人生リカバリー効きませんからね。怖い怖い。なのでこういう本を読んで危ない事例を適宜アップデートする必要があるのです。

43歳頂点論

 

私ももう43歳を軽く過ぎ去った歳なんですが、改めて本書を読んでみると、本書の主張である43歳が頂点というのは概ね同意出来るものだと感じます。思い返すに私が43歳の頃はまだ出世も出来るものとガムシャラに働いていた頃でした。このまま頑張ればワンチャンいけるんじゃなかろうかと淡い期待を抱いておりました。また定年まで20年近くもあり、まだ人生の先行きなど見えぬ状態で、期待を不安が混じった”将来”というものが存在していたと思うのです。

 

翻って50歳近くにもなると人生も完全に折り返し地点を過ぎ、定年まであと10年。出世も先が見えるわけです。逆に今まで不安に思えてきたことも割ときれいに雲行きも冴え、清々しい気持ちになれたりするわけです。これが悟りの域なのが50にして天命を知るとはこういうことなのか。まぁでも割りと若かった頃やりたかったことも出来たし、まぁまぁ満足出来る人生だったなと、この歳で総括に入ってしまったりするのです。

 

著者も私とほぼ同年代なのですが、43歳にして頂点w迎えようともこれからは経験から発する新しい人生に生き生きとされている模様。それはそれで素晴らしいことですね。私にもまた新しい地平線が見えたりするのでしょうか。それは挑戦する人にしか見られないものかもしれません。それにしても冒険家ってすごいですね。生を感じるために死と一番近づきたいという衝動。生きたという実感とそれを後世に残すために極限に挑戦する。僕みたいな凡庸はそこまでしなくても良いのではと思ってしまうのです。まぁそれはそれとして著者の文章はとても練り上げられているというか、言葉がスッと入ってきて親和性が高いというか、とても読みやすかったです。

あなたのモヤモヤに効く世界文学

 

文学なんって読むのは若者までなんだろうと勝手に決めつけて、もうここ何十年と読んでいなかったかもしれません。そもそも読んだことあったかどうかすら忘れていました。今やビジ本が中心の読書で、あまり面白味のない読書が続いているように感じていました。

 

そんな訳で久しぶりに文学の世界に触れる本書の存在を知り、読んでみました。そもそも文学がモヤモヤに効く何って思ってもいなかったです。そして、そのモヤモヤたるや何とも我が身にピタッとくるものばかり。なんか、モヤモヤのタイトル読むだけでそうそうと笑っちゃいました。そしてそのモヤモヤ解決にフィットするのが、昔読んだあの本だったとは!

 

そうか、文学ってそういうものだったのですね。改めて思い直しました。人生の辛さ、楽しさ、奥深さ。何だかだいぶ長いこと忘れていました。そしてそれに気付かせてくれるのが文学なのです。時間や国を超えて翻訳されている本はそれなりに理由があるのです。本書はそんな文学への導入部として最適ですね。そして自分が知らない本がまだまだたくさんあって、これまた新鮮な驚きでした。手始めにどの本を読もうか、本書の目次を見ながら思案してしまいます。

人生は気づかぬうちにすぎるから

 

何となくタイトルから人生観を考えさせられる哲学風なエッセーかと思ってたらタイムマネージメントの本でした。まぁたまにハッとさせられるところもあるのですが、全般的には期待外れでした。

ほんとうの中国

 

前から思ってましたけど、中国で暮らすということはとてもハードで日本はかなりソフトです。弱肉強食というのがそのまま当てはまり、個人主義、他人は知らんというのが徹底しているというのが中国です。そりゃサッカーが強くなるわけがない。超絶優秀な方がいても後釜はいくらでも居て、ちょっとでも油断しようものならあっという間にその地位を追われてしまうわけです。辛い。現在日本で外国人排斥運動が話題になったりしますが、その原因の75%ぐらいは中国人のせいじゃないかなと感じています。そりゃ性善説が強い日本で、性悪説で育った中国人が来たらやりたい放題でしょう。しかも本人達はそれで悪いとは全く思ったりしない。悪いのは弱い人間、騙されるのがバカ。相容れない訳ですね。まぁそんな行動原理を知ったところでお互い合い入れる訳ではないでしょうけども、多少は理解が深まると良いなとは思います。まぁ無理か。

インフレ・円安・バラマキ・国富流出

 

昨今の経済情勢を4文字で表した感じですが、実際のところ本書で語られているのは前2つのインフレと円安ですね。バラマキと国富流出は筆者の思いでしょうか、あまり具体的には触れられていません。

 

確かにインフレ円安が問題なのはその通りなのでしょうけど、ほんの数年前まではデフレ(たまに円高)が大きな問題であったはずなのです。いや、じゃぁ何なら良いのだよと思ってしまうのですよ。結局安定状態というのは存在しないのでしょうか?我々に心の平穏は訪れないのでしょうか。そして問題なのはどちらにしても国富は流出していくのでしょうか?

 

それに今のインフレ円安状況ですが、他国ではコロナ後猛烈なインフレに襲われ、金利を上げていたところ、日本はマイナス金利のままでおり、その影響が今になって表出しているのだと考えています。しかも日本の場合は金利上昇もマイルドなので、他国が受けたインフレ分が反映されるまでまだまだ時間がかかると思いますし、リバランスが反映されるまではインフレ円安状態というのは致し方ないのかと思います。これは日本が低金利政策からの脱却という話とは別の理由として語られるべき話ではないでしょうか。

 

現在の日本の流れは海外で稼いでも日本には還元されず、更に海外に投資されるという悪循環です。海外現法からの配当には課税されないという税法があると言いますが、ここのところをもっと強化するのが良いのかなぁとは思いますね。あとNISAなどの日本投資枠。中途半端に為替介入などしないで、時限立法で良いのでドルを円に換える合理的な仕組み作りを整えていって、もっと日本に投資したくなるような流れにするのが良いと思います。