13歳からの地政学

 

個人的に地政学というもの自体を学んだ経験はありませんが、思春期に落合信彦を読みまくっていた自分としてはまぁこんな感じかという軽い読み物でした。詰まるところ国際政治学みたいなものですね。「大国の興亡」も面白かったなぁ。そんな世界の仕組みがどうなっているかということを、子供にもわかりやすい入門書という形で提示したのが本書なのだと思います。個人であれば近所付き合いが嫌なら引っ越せばそれで済みますが、そう簡単に出来ない辛さが国家というもの。常に近親憎悪のような形でやり合ってたとしても、付き合っていくしかないのです。本書ではそんな炎上必須のご近所さんネタはあまり触れられてないですが。

 

地政学というとランドパワーとかシーパワーとかいう話を思い出しますが、そういった状況を踏まえて日本はどのようなスタンスを取るべきかというところが大事なんだと思います。外務省とか本来そういう戦略を考えていて欲しいところなのですが、どうもパーティとお金ばら撒きしかしていないようで萎えます。今更領土を拡大すべきと考えている日本人は皆無でしょうが、むしろサラミ戦術のようにジワジワ既成事実を作っていこう虎視眈々と狙っている隣国がある中でどう国を建てていくのか。いやぁ、ホント悩ましいですねぇ。