ロストシンボル

ロスト・シンボル 上

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ロスト・シンボル 下

ロスト・シンボル 下

ロバートラングドン教授の3作目です。実は原著では前作の「ダヴィンチコード」から6年ぶりの出版だったんですね。映画化されるぐらい前作、前々作とヒットしたからでしょうか。結構なプレッシャーと意気込みを掛けた今回の作品なのだと思われます。

さて、そんな待望の本書の今回の舞台はアメリカ、ワシントンDC。そんな面白い場所あったっけ?って思いがちですが、読み進めて行くとなかなか興味深いところだらけですね。こりゃ今後観光客増えそうです。そして毎度物語の鍵となる秘密結社ですが、今回対象となるのはフリーメイソンです。これまた秘密だらけの謎の組織。この二つの組み合わせから、人類の隠された秘宝を解き明かすのが今回のテーマです。

とは言っても謎解きは面白く読み進められるのですが、最後の結論がなんとなく曖昧な感じですね。著者が意図したい方向性はわかるのですが、ちょっと突拍子もない感じであんまり現実味がないところが読了間としては「ダヴィンチコード」とかよりは劣ります。あと、なぜか日系のCIA局長が登場したり(そもそもなんでこの人は、この国家安全保障上の危機を知り得たのでしょうか?)、今回の危機演出者があまりにも一人でなんでも完璧にこなし過ぎたりといろいろ突っ込みたいところ満載ですが、上下合わせて700ページほどをあっという間に読み終えさせてしまう面白さは相変わらずです。これもきっと映画化されるのでしょう。