生産性

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

今の世の流れは、残業禁止、労働時間削減です。しかし、単に労働時間を削減するだけではアウトプットが少なくなり成果が出ません。そのために必要なことは働き方改革、つまり生産性の改善です。

本書で度々言及されているのが「コインの裏返し」です。「労働時間が長い」→「では労働時間を削減しよう」これでは問題の本質的解決には繋がりません。継続的な生産性の改善こそが重要なのです。個人個人を見ていても、沢山の仕事を抱えててもこなしている人もいれば、ちょっとの仕事を息も絶え絶え長時間労働によって補いながら行っている人もいるのです。そこはやはり生産性を上げる工夫をしなくてはいけません。

ポジションに関する話も興味を引きました。会議で自分の意思を持つということは外資企業に入るような人でも訓練しないとうまく出来ないことも多いのですね。日本企業で会議をすると訓練されていないので、更に多いものです。

筆者は外資企業と日本企業との差はリーダーシップと生産性の違いだけと述べています。長年、外資企業のと日本企業の違いについて気になってた自分としては、この人事担当者から見た論点はなるほどなと思いました。筆者はその思いに基づいて本を出版されているのです。確かにリーダシップも生産性も日本企業の文化からは程遠い存在です。忖度してたらリーダーシップなど生まれません。次はやはりこのマインドを変える方法について、議論を重ねて頂きたいものです。