- 作者: 野口悠紀雄
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/01/19
- メディア: 単行本
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なぜこんなに野口先生がブロックチェーンにのめり込んでらっしゃるのかとても気になるところで、経済学者としての通貨代替の可能性がヒットしたのでしょうか。ブロックチェーンはよくWebの創成期と比較されるのですが、一番の違いはインフラとして整わなければなかなか利用し難い点にあります。テクノロジーとして革命的なのは重々承知しているのですが、やはり普通に広まるには難易度が高いわけで、ブラウザでちょろっとヤフー見てみるのとは大きな違いがあります。ウォレット作るのだって、幾つか違いがあって、記憶不可能な文字の羅列をなくしたら、自分の財産も失ってしまう仕組みはいかがかと思います。交換所やらウォレット業者やらさかんにハッキングなり障害起こしているようですし。
しかも一番のメリットである決済にだって、そもそも昨今のBitcoinのように価値が大きく変動しうるもので出来るのかというのが懸念点です。そりゃBitcoinで儲ける!的なアヤシイ業者がはびこって、更に胡散臭くなってしまうわけです。現状は投機の対象にしかならない感じですね。そのうちバブルもはじけてしまうでしょう。
そのタイミングがBitcoin、ひいてはブロックチェーン技術の分かれ道なのでしょう。地道に技術として生活に取り込まれていくか、セカンドライフのように忘れられるか。XMLも技術としては大いにもてはやされましたが、思ったほどバラ色でもなかったのです。個人的には登記や証券の基盤としての可能性の方があるのかと感じていますが、まだまだ様子見なのですかね。