国家破産はこわくない

タイトル見て思わず買ってしまいましたが、本書は2013年に発売されたものの文庫化でした。ただし文庫化にあたり見直しを行ってるようですが、ほぼ変える必要がなかったとのこと。読んでみて思い出しましたが、確か元書も読んでたと思います。

冒頭で近未来小説として、将来のありうる日本の姿が載っています。そもそもこれは5年前に記載されたものなのですが、いくつかあてはまりそうな箇所がありました。物価の上昇がガソリンと野菜から始まるというところで、それ以外にも食料品などよく値上げのニュースが出てる気がします。物価の上昇は確実に進んでいるように思えるのですが、あまり統計情報には現れていないように感じます。実感としては徐々に感じているものが、ある日突然統計情報から一気に共通認識に転換するのでしょうか。

但し、対策としては危機のレベルに応じて順々に対応していけば良いとあるので、現状を考慮すればすぐに何かをしなければならないというレベルではなさそうです。特に本書には普通預金が対応として最適の記載がありますが、やはりそうなんですよね。よく日本人はリスクに保守的で知識がないから株や投資信託などの投資が進んでいないという上から目線な主張と聞きますが、わかってないなぁと思います。そうではなく、普通預金が最適だから結果としてみんな普通預金を選んでいるのです。

戦後日本では地震などの天変地異以外で、経済リスクというものを経験したことがなかったと思うのですが、これからはそのような可能性を常に認識して備えていく必要があるように思います。