金融市場の勝者

難しい金融用語で業界の説明が、縷々書かれていますがなんだか後ろ向きな内容が多くってあまりお勧め出来ません。

第1章;バブル崩壊に対する愚痴
それまで温室でぬくぬくしていたことは置いておいて、リスク集中による苦境に対して愚痴ばかり並べてます。謂わばバブル崩壊スケープゴートにされたと。

第2章;大手企業のB/S圧縮に対する愚痴
B/S圧縮によって金借りてくれなくなったとの愚痴です。しかも自前で債券発行出来るし、資金供給の方法は多様化している訳です。中小企業はすっかり無視です。

第3章;投資銀行業務競合登場に対する愚痴
すっかり投資に臆病になっている間に、商社やノンバンク、ファンドなどが投資銀行の役割をすっかり担ってしまったという愚痴。

第4章;公的セクター負債への愚痴
銀行の債務は実は、国に移管されている事実を知っておきながら、この後どうすんの?と傍観者の構え。国債も売っちゃうよとポロっと凄いこと言ってます。

第5章;ようやくまともな将来感。
これまでの愚痴を踏まえて、今後の銀行業務への展望を語ってます。まぁ簡単に言えばクレジットの証券化に尽きるでしょう。もはや自前ではあまりリスクは抱えられませんっということです。
リスクに対するリターンこそ金融業界の飯のタネであるはずなのに、そのリスクを放り出してどうするのでしょうか?もはや間接金融の雄、銀行の存在意義すら失ってます。

あとは投資信託売るだけなのでしょうか?