夜と霧

夜と霧 新版

夜と霧 新版

心理学の本かと思っていたら、さにあらず。人類普遍の実存に対する、ひとつの答えではないかと思う。収容所という、絶望の最中において人はどのように生きていくか。その個々人のあり方に誇りと尊厳が現れるというのはひとつの極言であろう。

苦境に置かれた際が、最も人間を強くさせもするし、その人本来の姿が現れもするというのは悲しいけど真実なのでしょう。ページを読み進めるたびに、自分がこのような環境に置かれたらどのように対応出来るか、果たして正気を失うことなく過ごしていけるか考え込んでしまいます。

たまに手に取って読み直すべき本だと思います。