思考の整理学

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

基本的にはエッセイなんだけれども、とても知性が溢れていて落着いて読める一冊です。学校教育を「飛行機人間」と「グライダー人間」の2つの育成に分類して、今までの教育方法は自分で飛べない「グライダー人間」しか生み出していなかったと断じています。しかも「グライダー人間」のみを評するシステムだと。

そして、これからは自分の頭で考えることが出来る「飛行機人間」が重要になってくると主張しています。しかもそれはコンピューターの発達によるのだと。これってすごいことですよねぇ。なんでって今からもう20年以上前の本なんですよ。あの時から比べたら、コンピューターの性能なんって比べ物にならないくらい進んでるわけで、それを見越して書いていたら、それこそ知性の賜物なんだと感じてしまいます。