エネルギー

エネルギー(上)

エネルギー(上)

エネルギー(下)

エネルギー(下)

ちょっと前に、丸の内にある商社で仕事してたとき、受付にある部署一覧の中にはサハリンエネルギー部みたいなのがありました。その時は、あぁここでそんな話が展開してるんだなってスケールの大きさを感じたことがあります。

実際、この本を読んでるとその時リアルタイムで何が起こっていたのかということが、とてもリアルに伝わってきます。実際の会社名も適当な当て字になってますが、すぐわかります(笑)就職活動を行っていたときは、商社とか興味なかったのですが(そもそも入れなかったでしょうけど)でも、こんな話を読んでいるとその活躍ぶりがとても素敵に思えてきます。

他にも、中国の会社を手玉に取る日系エネルギーデリバティブの会社や中東の石油利権を巡る戦いなどが同時平行で進んでいきますが、下巻ではほとんどサハリンの開発がメインとなってきます。個人的には中国の何も知らないエネルギー会社を手玉に取った秋月さんのお話が惹かれましたけど。きっと実在の方なんでしょうけど、今頃は何やってるんですかねぇ。この物語が丁度リーマンショックの手前までなので関係者の方々のその後が気になります。

あとサハリンプロジェクト。エネルギー価格が暴落して、あの泥棒国家も今じゃ大変なことになってますからね。ちょうどグルジア侵攻までがあの国の頂点でしたね。まぁそれは置いておいて。この本は本当に現場にいるようなリアル感が堪らないです。2代目高杉良みたいで。今後も楽しみにしてます。