- 作者: 西原理恵子
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2008/12/11
- メディア: 単行本
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あの過激な西原さんが、なんで過激になったのか、ならざるを得なかったのか、がこの本に描かれています。本当に”生き抜くために”もがきながら得たスタイルがあの漫画に込められてるんですね。この人なら日本が貧しくて食えない国になろうとも生き抜いていける気がします。底辺を知っていて、そこから逃れようとするパワーってものがあの漫画を描かせるわけなんですよ。
人間が人間らしく生きていくにはやっぱりお金が必要。そのことを今の我々は忘れている気がするんですよ。福祉が充実してて、何かあればすぐ生活保護に走る。でもそれって多少なりとも国に余裕があったから。でも、ひょっとしたらこれからの日本もまたこうなるのかもしれません。だってこの本で描かれていた日本ってそんなに昔のことじゃないんですからね。
やっぱり「カネ」を稼ぐって、アイデンティティー獲得の第一歩なのかもしれません。自分で稼いでその金で食ってこそ一人前と言えるし、自分でもそう思えるから。そういう意味では、どんな仕事でも自分でカネを稼いで生きていくことって当たり前だけど、大切なことなんですね。