フラット化する世界 上

フラット化する世界(上)

フラット化する世界(上)

出だしから冴えてます。コロンブスはインドを探す旅で世界が丸いことを発見しましたが、著者はインドにて、世界が平らになったことを発見したと。それからこの物語が始まります。

我々が眠っている間に・・・この本が描いている変化というものは、2000年以降に起こった出来事が相互に関連して集大成したものだということです。それはちょうど僕が社会人になって過ごしてきた期間と一致しています。しかし気付いていなかった。個々の現象については、もちろん追ってはいた。しかしその全体像がいかなるものであったかということについては全く気付いていなかった。

あのITバブルが弾けた時、誰しもがインターネットがもたらすパワーとは実はたいしたものではなかったと感じたに違いない。しかし、それはただ単に本当のパワーを生かすことが出来てなかったに過ぎない。そのパワーを実際に生かすことが出来るような最適化に少々時間が掛かっただけなのだから。正直、かなり世界観を根底から揺るがすような書物です。高校の時に「大国の興亡」を読んだ時くらいのインパクトをもたらしてくれました。

今ひとつ、自分の立ち位置を考え直しながら下巻へと突入するのでした。