- 作者: スコット・パタースン,永峯 涼
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/08/28
- メディア: 単行本
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このクオンツという考え方の創始者とも言うべき人がエド・ソープという人です。映画「ラスベガスをぶっつぶせ」のモデルにもなっている彼が、ラスベガスのカジノでのカードカウンティングから
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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そして、これらクオンツが生まれてくる中で多くの登場人物が出てくるのですが、その中で本を書いている人も多く、あの人がこんな影響を及ぼしていたのかと思うことが多々あって面白かったです。自分もほとんどそれらの本を読んでましたし。
これらのファンドで使われていたモデルは強力なもので、ヘッジファンドに途方もない収益をもたらします。見ていて目も眩むぐらい。でも結局その手法というのは徐々に広まっていくのでだんだんと同じような戦略をどのファンドでも使うようになってきます。それがあのリーマンショックに繋がるマーケットの崩壊となっていくのです。ベクトルが上向いていれば、とても上手く行くのだけれども、一旦崩壊しだすと正に坂道を転がるように転がっていくのです。彼らが使っている相関性というものが逆に仇となった感じですね。
相変わらずというべきか、アメリカ人の著作は取材が詳細で、描き方も緻密に構成されているので、ファンドの世界が実際にどのようであったのかということが物凄く詳しくわかります。アルゴリズムトレーディングってどのようなものなのか、外になかなか洩れてこないだけにとても面白いです。リーマンショックからほぼ2年、最近あの出来事に関する本が何冊か出てきているのでいろいろ読んでみたいと思います。