禁断の市場

禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン

禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン

まぁタイトルがちょっとイマイチですねぇ。きっと昨今の経済危機にかこつけて売るための戦略なんでしょうけど。原題の"THE (MIS)BEHAVIOR OF MARKETS"って方がそのまま著者が伝えたいこととして良かったと思いますよ。後この炎上しているカバーもイタダケナイデスネ。

で、内容はと言えばとても控えめな著者の語り口がとても好印象でした。それに今までの金融工学というものが今回の危機で信頼性を失っている現状がまさしく筆者が主張しているところと合致して納得感がとても高かったです。

ただ、金融工学が正しくはないといってもまだフラクタルが取って変われるわけではないですね。理論的にも実務的にもまだまだ研究段階なのではないでしょうか。正直、この本を読んだだけではフラクタルについてなんとなくわかった程度で(お馴染の図形ぐらいですが)それをどのように金融に応用すればよいか、それがわかるようになるまではまだまだ先は遠そうです。