「知の衰退」からいかに脱出するか

「知の衰退」からいかに脱出するか?

「知の衰退」からいかに脱出するか?

久しぶりの大前氏の著作。相変わらず危機意識をもたげられます。確かに氏はこの数十年ともいうものコンサルタントとしての立場から日本という国家と国民に対してたくさんの提言をされてますが、あまり効果が見られません。とても歯がゆいのでしょう。

この本のすべての部分について、同意するわけではないです。特に最近の若者について述べている箇所などは、世代間格差と、それに気付かない優位者のエゴのように感じさせるところもあります。しかし、やはり世界を舞台に活躍されている本書の内容については毎度のことながら読むべきところがあります。特に最後の章、現代の教養についてです。

「現代の教養?」また、最近の人達は本を読まないとかそういった類のことかと思いました。しかし、そこは大前氏。バッサリとそんなものはもう今の世界にはウケないし、もはや必要でもないと断言してしまいます。今の世に必要なのは、地球市民として世界や環境にどれだけ貢献しているかということでした。そしてそれらのことについて論じられるということ。まったく衝撃的でした。そして直近の世界の動きににどれだけ通じているかということ。

リーダーになるためには「ファイナンス」「IT」「英語」が三種の神器が必要とか、まぁそれだけじゃダメでしょうと思えるところも多々ありますが、やっぱり世界のオーマエ。まだまだ我々は学ぶべきところが多いですね。