十字軍物語1

十字軍物語〈1〉

十字軍物語〈1〉

ヨーロッパにおける中世といえば、騎士とキリスト教の時代、その結論としての十字軍が思い起こさせます。とはいえ、十字軍については小説や映画などで様々なエピソードは語られてるのを耳にしてきてるのですが、本体がそもそもどういう話であったのかはキチンと抑えていなかったです。そこでこの塩野先生の本の登場です。

元々はといえば、イスラムに押され気味のビザンティン帝国からの要請があったのですね。それにイエスサレム解放という、彼らにとっては心震わせる目標が法王から出される訳です。「神はそれを望んでおられる」と。この法王、素晴らしい問題提起と煽動力です。これに乗っかるのが、ヨーロッパの諸侯です。王ではないんですね。そして、これが目覚ましい結果を残すことになるわけです。聖地奪還を。

今まで知りませんでしたが十字軍自体は10回以上開催されてるのですね。第一巻である本書は第一次十字軍の輝かしい栄光を記録しています。さてこのシリーズ、第何巻まで続くのでしょうか。