蘇我氏の古代

蘇我氏の古代 (岩波新書)

蘇我氏の古代 (岩波新書)

古代に関する本を読んだのは初めてかもしれません。神話と歴史の狭間といった印象ですね。この辺りだと考古学の領域となるのでしょうか。文字もまだ漢字をあてただけで何やら読みにくいですが、実際読んでみると、その意味合いは既に日本人的な考え方が芽生えてるのに驚きます。

本書は古代で権勢を誇った蘇我氏一族を通して、今でいう奈良時代の流れを概観出来ます。奈良って今で言ったら一つの県ですが、あの時代ではその中でも支配地域などが分かれていて、読んでいるとなんだかとっても広大な国であった印象を受けます。しかし、それとは逆に中国や九州地方との盛んな交流も見え、かつ東北地方への遠征も着実に行っており、古代人の行動範囲の活発さが感じられます。

一度時間をとって、奈良の国を散策してみたいものです。あそこにはまだたくさんの遺跡や寺院が残ってるわけですから。