孫子

孫子 (講談社学術文庫)

孫子 (講談社学術文庫)

やっぱり古典ですからね、いつかは読んでみたい一冊でした。でもいざ手に取ってみると思ったよりも分量は少ないものです。何せ紀元前に、しかも竹簡に書かれている訳ですから、当然といえば当然かもしれません。

本書はその中でも近年発掘された漢の時代の資料を基底として、訳、書き下し文、本文、解説という順序立てでわかりやすく説明してくれます。思ったよりも全然わかりやすいですね。やっぱりそこいらにある要約本とかつまみ食いした本よりも原書を読むべきですね。

とは言ったものの、実は内容自体はどこかで読んでいたり聞いていたりしているので、正直それほど驚くようなないなぁと思っていたのですが、なんと最後の最後の火攻編。驚きました。正に旧日本軍、特に陸軍の幹部に読ませたいような内容です。しかも孫子の国、中国を攻めてのあのザマです。戦争とは何か、様々な計略、謀略を説いた後でさらりと戦争とは外交の一手段であり、取り返しのつかない国家経済と死者へと思いを馳せさせる言及で結ぶ辺り、やはり古典の洞察に感嘆するのでした。