資本主義と自由

資本主義と自由 (日経BPクラシックス)

資本主義と自由 (日経BPクラシックス)

初出はもう50年近く前の本です。ですが内容は全く衰えていませんね。題名からも判るとおり、かなり刺激的な内容です。とても原理主義的ではありますが、基本を突き詰めた内容であるがだけに考えさせられることは多いです。

本書は極めて論理的に、現在政府が行っている政策の必要性(ここのところはアメリカ・日本関係ないですね)について分析していっています。筆者の主張はつまるところ、政府の役割を極限まで削って小さな政府にするべきだということなんです。社会における政府の役割というものは、当初は必要に応じて制定されたものであっても年月を重ねるごとに官僚組織の肥大化に繋がり、末期はその役目すら不要のものとなっていくものです。しかし不要とはいえ、なくすこと自体が難しくなっていく。

小泉内閣構造改革の拠り所となったのが、本書ということですが、構造改革というものは継続的に行っていかなければならないものなのでしょう。