統計思考力

不透明な時代を見抜く「統計思考力」

不透明な時代を見抜く「統計思考力」

タイトル長いので削りました。正確には「不透明な時代を見抜く『統計思考力』」副題が「小泉革命は格差を拡大したのか?」です。最近流行のディスカバー・トゥエンティワン社ならではの売れるタイトル作りですね。

この本では統計データをきちんと用いて、議論の土台としていくことを目指して書かれています。小泉改革についても、その間に格差が拡大したという証拠を探すべくいろいろな統計データを参照していますが、それを裏付ける資料というのは実はないんですよ。マスコミが煽っていただけというのが、こんな簡単なデータを比較するだけでわかってしまうんですね。

あとは統計の見方として、統計学の基本的なことが書いてあって、最後にデータの利用方法が、最近の事例をもとに説明してあります。統計学についてはあえてここで解説しなくても良いかなという程度のもので、最近の事例もなんだか取って付けた感がぬぐえなくて、散漫とした感じです。本の流れとして構成したかったのはわかりますが、これだったら初めのデータの見方を押し通して一冊にまとめた方が面白かったのではと思いました。