東大式 世界を変えるイノベーションのつくりかた

東大式 世界を変えるイノベーションのつくりかた

東大式 世界を変えるイノベーションのつくりかた

まぁちょっとタイトルが大見得を切り過ぎですよねぇ。だってイノベーションと言っておきながら、これ自体がスタンフォード大学Dスクールの真似なんですから。それで世界を変えるとは。

企画自体はとても良いと思うのですよ。イノベーション方法について学生のうちに学んで体験出来るというのが。こんなのが自分が学生のときにあったらぜひ参加してみたいと思うものです。IDEA始め、いろんな会社の社員から直接方法を学べて、かつ実践の場を与えられるというのは。

しかし、一番の問題はこれを東大がやっちゃいかんだろうということです。こんなことは慶応とか早稲田に任せておけば良いのです。面白いけど、ちょっと直輸入過ぎて、そんな軽いことは東大はやるべきではない。そして、重要なことは東大の学生はイノベーションなどという小手先レベルで頑張るものではないということです。別にイノベーションを軽視している訳ではなく、もっと大上段を見渡して、システムを築きあげる立場となるべきなのです。イノベーションとはそのシステムの一部のパーツに過ぎないものなのですから。

そんな訳で、本書はその内容もちょっと空回り感のある一冊という気がしますね。