成功する子、失敗する子

タイトルがなんだか「成功」という、とっても俗物的な本の印象を受けますがちょっとミスリードですね。本書はとっても真面目で、アメリカにおける貧困層に対してどのようなアプローチを取れば教育の効果を最大限引き出せるかに焦点を当てています。今まで取られてきたようなクーポンとか、小人数学級とか様々な取組が結果的にあまり効果が出せてない中でどのようにすれば良いかを検証しています。

今までは教育環境とか、学校においてどのように取組めば良いかに論点が当たっていましたが、本書で注目されているのは家庭環境です。日常受けるストレスが教育にどれだけダメージを与えるか、そして愛着といって、親からの愛情ある接し方がどれだけ重要かということです。さすがアメリカ、貧困でもレベルが違うのです。そういう点で日本で本書がどれだけ意味があるかは不明です。普通に子供育てていたらここまで酷いことにはなりません。そういう意味で本書が日本で与える影響はそれほど大きくないかもしれません。

ただそうは言っても最近の日本ではも貧困だの、教育崩壊だの叫ばれているので今後多少なりとも参考になるかもしれません。しかしもしそうなったら本当に日本も終わったと言えるのですが。