40歳で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか

 

氷河期世代を生きた人々に向けた一冊です。世代ごとに憂鬱は異なるとは思いますが、社会人になってからというもの恵まれた思いということがなかったように感じます。就職は難しく、圧迫面接が流行り、働き出してからもブラック企業長時間労働当たり前、メンタルやられる人続出、働きがい詐欺という言葉も流行りました。新卒で派遣しかなれない人が多く、そのため安定した生活を送れない人も多かったです。無事正社員になれても上の世代がつっかえているので当然出世は遅く、給料もなかなか上がらず。家庭においても共働きが増え、子供が保育園に入れないとか騒いだのも我々の世代。出産休暇、育児休暇の取得が奨励されたもの我々の出産がピークを超えた後でした。いやー、書いてるだけで辛い。

 

まぁそれはともかく、そんな氷河期世代も40代になり、人生の先もほぼほぼ見えて来ました。上がいるから出世しないなぁと思っていたら、下の世代が少ないからの若手登用とかで気がついたら下が管理職に抜粋されることもあり、なんでもないまま人生終わるケースも増えて来ているようです。っというか何者ってなんでしょうね。自分はこのタイトルに惹かれて本書を手に取ったわけですが、明確な答えが書いてあるわけではないです。強いて言えば大手企業の管理職ってことなんでしょうか。で、それになれたら何かあるのかな?自己満足程度しかないですね。我々は何のために生まれて、何のために生きているのか、何者かになるために?でも何だか書いていて昔流行った「自分探し」みたいな気がして嫌にやってきます。

 

しかしそれでも何者かになるって何なんでしょうね。ずっと探し続けるものなのか。50代を迎えている筆者もずっと何者とは何なのか、を探し続けて来ているのだと感じます。でなきゃCAやってお天気おねぇさんやって。その後心理学志て、なかなかハードモードな人生だと思います。多分これからも一生足掻き続けてる気がします。足掻き続けるのが人生なのかもしれません。「読んだ後、きっと救われている」と書かれていますが、そんな簡単な話ではないんですけど、まぁ頑張ろうかなとは思える一冊です。