- 作者: ドストエフスキー
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/07/12
- メディア: 文庫
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そんな中でも一番印象的だったのが、イワンが神がいなければ、人間は何をやっても許されるという考えを持ちながらも、しかし、人間はその自由に耐えられないだろうという言葉でした。そうなんですよね。20世紀以降のこの世の中というのは、正に神無き時代。人間が神の存在を殺してしまった時代なんです。そして、その自由を自分で制御出来ていない。。。イワンは更に、人間がこの自由を制御出来るようになるまで1000年はかかるだろうと喝破しています。本当にそうなのかもしれない。それまで人間が存在出来ているのだろうか。
この物語の結末は、審判は、ビックリなどんでん返しです。ドストエフスキーが死の直前に描きあげたこの最高傑作を読み通すのはなかなかの充実感がありますね。