海の都の物語

海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈上〉 (塩野七生ルネサンス著作集)

海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈上〉 (塩野七生ルネサンス著作集)

海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈下〉 (塩野七生ルネサンス著作集)

海の都の物語―ヴェネツィア共和国の一千年〈下〉 (塩野七生ルネサンス著作集)

ギリシャ旅行のお供に持っていきました。ところが、なんと!上下合わせて1100ページほどの大作ではありませんか。そのボリュームにビックリ。塩野七生ベネツィアに対する熱い思いを見たような気がしました。

この本は、物語となっているけどもその歴史の流れに物事を順序良く記述しているわけではなく筆者が考えたテーマに添ってそれぞれ描かれています。ただ同じ内容が2度出てくることもあって、歴史の流れが掴み辛いことも事実。筆者の好みがそのまま反映されているのでこんな書き方もありだと感じますが。何より1000年もの歴史を誇るこのベネツィア共和国の物語を語らせたらやっぱり塩野七生はさすがですね。

ギリシャ旅行ではクレタ島に寄ったのですが、その後でトルコとベネツィアの激戦地だったと知りました。なんと25年もの間戦い続けたと。知ってれば見方も少し違ったでしょうに。ちょっともったいなかったですね。

国家というものに盛衰があるのは仕方ないとはいえ、やっぱり1000年もの間国を維持し続けたのにはそれなりに理由があるわけです。もはや衰退期にある(!?)我が国も見習うところは多々あるのではないでしょうか。