- 作者: 鈴木亘
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2010/07/07
- メディア: 新書
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A.もらえません。いや、正しく言えばちょっとだけもらえます。
この本はなんだかよくわからない年金制度についてQA方式でわかりやすく解説してくれます。最後のページには年齢世帯別のどれくらいもらえるか簡易試算表まで付いているので、それ見るだけでもよいでしょう。
実際この本を読んでいると思うのですが、なぜ年金制度がわかりにくいかと言えば、それは実質的に破綻しているということを厚生労働省が誤魔化すために辻褄合わせで複雑にしているからに過ぎません。本当に国民のためではなく、自分達が担当の時に問題化せずにいかに先送りするかだけに力が注がれているわけです。政治家達もあえて問題化したいとも思わず、改革は先延ばしのまま、将来世代への負担ばかりが募ります。
それにしても、こんな制度になったそもそもの発端というのが田中角栄だったというのにもビックリです。当初は安定した積立方式だったものを、バラマキ型へ大判振舞い出来るよう改悪したわけですから。今の政治屋ばかりになった選挙スタイルも彼だし、バブルを生み出した地方への土建制度も彼のせいです。確かに先駆者として、業績は素晴らしかったのかもしれませんが、現在に残るのは悪弊ばかりです。大罪極まりないですね。