- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/09/28
- メディア: 単行本
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本書ではまず、カツマーがいう「頑張れば報われる」式自己実現理論を肯定した上で、現実には「やっても報われない」人の存在が、現在も、そして今後も増えていくであろうということをしっかりと説明してくれます。格差社会はなくならんのですよ。
で、そっからどうすれば良いかというのが本書のメインなのですが、遺伝やら脳科学、心理学や精神の話がてんこ盛りでなんだか橘さんの本らしくないんですよね。
結論の持って行きかたもわからなくはないんですが、幸福を「共同体からの承認である」と定義した上で、それを得られる場所がネット上なんだと。そんなことはモチダさんが前々から仰ってたようなことな訳で、やっぱり橘さんからは違うアプローチをお願いしたいなと思う次第でした。
確かにちょっと頑張ればネットの小山に登ることは出来るかもしれませんが、ネットで承認もされるけど、誹謗中傷も激しいんですよね。突き落とされるのは簡単なわけで、なかなかたったひとつの方法とはならない気がいたしました。