プラットフォーム戦略

プラットフォーム戦略

プラットフォーム戦略

プラットフォーム戦略、この言葉を聞いた時はなんだかだいぶ前に聞いた言葉だなって気がしたものです。何を今更と。確かに今成功している企業、AppleAmazon楽天などはその典型と言えるものかもしれませんが。しかしその答えは”はじめに”に書いてありました。大前研一氏が2001年に出した本に書かれていたのですね。「新資本論」という名前に聞き覚えがあります。さすが大前さんです。

で、本書は今最も有効であるであろうプラットフォーム戦略について、その機能とその意味を説明してくれると共に、構築のためのフレームワークを提示してくれます。更に親切なことに横暴になっていくプラットフォーム提供企業に対する処方箋を提供してくれて、かつこの分野で不利に立つ日本企業に対するアドバイスまで与えてくれます。

基本的に本書はビジネス本の原則に従って、分類方法が適切かつ、ケーススタディが豊富なので、非常にわかりやすいですね。読んでいるといろんな発想が浮かんでくるというのはいい本であるからだと思います。

ただ、最後に電子書籍に対して日本企業へのアドバイスがありますが、その成果かどうかわかりませんが、日本の電子書籍市場は今しっちゃかめっちゃかです。どの企業も自分がプラットフォーマーになろうとしてますから。これはこれでオープンで攻めるGoogleなんかが来たら一網打尽にされてしまうのではないでしょうか。いい本なのですが、この本が流行ったからからなのか、みんな右へ倣えでよろしくありませんね。もうちょっと違うやり方を考えられないものですかね。