実践ファイナンス講座

金融マンのための 実践ファイナンス講座

タイトルからわかる通り、銀行員が顧客にファイナンスというサービスを提供するために必要な財務や商品の知識を教えてくれます。決して企業側からみたファイナンス講座ではありません。

銀行が企業にお金を貸すというのも、単にいくらの金をいつまで貸すというだけではありません。相手先の業種に応じて、財務状況に応じて提案する方法というのは多々あるわけです。更に負債としてではなく、資本や優先株などといった資本構成に関わる分野への考慮も必要なわけです。また近年ではデリバティブというものもありますから、これはこれで使いようによっては有効な手段になり得る訳です。（逆もしかりですが。）

そんな訳で、企業へのファイナンス提案という意味で必要な情報の提供は行ってくれますが、でもこれを必要とする読者層はどの辺りなのでしょうか。普通の中小企業くらいだったらこの内容は不要だと思いますが、この本のレベルの提案を必要とする会社に対してはこれくらいの内容は基本的すぎる気がします。まぁ銀行業務を知っておいた方がいい外野の人達向けですかね。銀行員になりたい大学生とかも読んでおくとよいかもしれません。